アリは漢の時代には薬として使用されていたほど、栄養成分がぎっしりと詰まった、昆虫食の王様。
蟻を食べることで改善される、日常の様々な体の悩みを解決してくれるその効果効能と、アリに
含まれている栄養成分をまとめました。
実際にアリは世界でどう食べられているのか、またその味は?
なども掲載しています。
蟻の集団生活が引き起こす、謎のフェロモンとは?
アリの栄養が想像を超えていた
アリの成分の分析が活発に行われている中国では、アリの栄養に注目し、漢の時代にはすでに薬として活用されていました。
当時から注目されていた蟻の成分は、様々な研究により中国で「栄養の宝庫」として認められた食材。
通常、自分の体重の何十倍、何百倍の重さの荷物を持ち上げることが可能なことから、そのパワーに目を付けた人々がアリを分析。
すると、驚くほどの栄養分と効果効能が発見されました。
アリの栄養成分がこちら。
アリの栄養成分
- 亜鉛
- 鉄分
- 8種類の必須アミノ酸を含む28種類のアミノ酸
- ビタミンB
- ビタミンE
- カルシウム
- マンガン
- マグネシウム
- タンパク質
人間が必要とする栄養素のほとんどを兼ね揃えています。
特にタンパク質の占める割合が約半数となっており、大豆などの高蛋白質食品と変わらない栄養の高さ。
アリの最も多い成分が、亜鉛。
亜鉛は、新陳代謝・免疫力向上する効能があり、特に生殖機能に期待が持てる成分です。
鉄分、マンガンも大量に含んでいるので、亜鉛や鉄分を摂取するのにおすすめの赤身の牛肉と比較すると、仮に蟻が牛肉と同じ重さだとしたら、牛肉の約4倍のエネルギー量があることになります。
アリの効果効能
- 老化防止
- 免疫力アップ
- 炎症を鎮めて痛み改善
- 咳を鎮める
- 滋養強壮効果
- 性機能アップ
- 神経症、慢性関節リュウマチなどの慢性疾患
これらの効果に期待できるとされています。
老化防止効果は、アリにはオレンジジュースやオリーブオイルよりも2倍近くの抗酸化物質を含んでいることが、伊テラモ大学の研究チームの研究により分かったとのこと。
但し、ヒト細胞に浸透するかどうかは断言できないそうです。
また、アリはフェロモンを発します。
その理由として、ありは餌を見つけるまでの道のりにフェロモンを出し、仲間に教えたり危険を知らせたりします。
言葉が出せない分、フェロモンで合図を出している、そんな感じです。
そのフェロモンには、人体のホルモンの働きを活性化させる作用があると言われています。
そのため、滋養強壮の役目も果たしているのではないかと言われています。
このように、アリを漢方薬代わりとして摂取する習慣は、中国では当たり前のように行われていたようです。
その他の効果としては
- 母乳の出を良くする
- 虚弱体質改善
- 生理痛・生理不順
- 脱毛症
などの改善に期待できるとも言われています。
アリの効果効能が恐るべし過ぎて感服です。
アリの味は?
アリはそのまま食べると、酸っぱいです。
うちの息子たちが言ってました。
アリは、体内に蟻酸という酸を持っています。
そのため、酸っぱい味はしますが、そこまで酸っぱいというほどでもありません。
その他、食べ方にもよりますが
- レモングラスの風味
- ほんのり甘い
との声もありますが、レモンの香りというよりは「酸っぱいニオイ」というのが正しい模様。
アリの卵に関しては、ピーナッツのような風味と甘みがあるとの食レポも。
噛むとプチっとはじけるその食感もまた、意外といける。
これらの味覚から、アリがすりつぶして食べられるのも納得ともいえるかも。
アリの食べ方
中国の書物「周礼」には、中国の国王の食事にアリの卵の塩漬けを出したと紹介されています。
漢の時代には「金剛丸」という丸薬があったとされていますが、それは
- アリをすりつぶしたもの
- はちみつ
で作った薬で、骨の弱い人に有効だったようです。
現代では
- タイ:蟻カレー
- フィリピン:蟻調味料
- ボルネオ:蟻調味料
- ミャンマー:蟻味噌
- 南米:蟻炒め・蟻スープ・煮込み
- オーストラリア:蟻酸飲料
- オーストリア:蟻ジャム
- メキシコ:蟻ケーキ・蟻ジャム
- フランス:蟻チョコレート
- スウェーデン:蟻酒
ビックリするのが、クックパッドで「蟻レシピ」がなんと2品もあったこと。
使用するのは、主に蟻の卵。
普通に売って…るのかな(笑)
アリの卵の粒が結構大きい…
どうやら、アリの卵の缶詰は東京新宿のアジアン食料品店で買えるみたい。
作ってみたい方はぜひ!
昆虫食について、こちらで詳しくまとめています!
まとめ
昆虫食はこれからの時代に欠かせない食材です。
その中でも、アリは古代中国の伝統的な薬用食料として使われてきました。
中国の王朝文化には、様々な秘薬があったとされています。
昔から、昆虫の栄養に着目している中国は、虫を使った薬をたくさん開発しています。
そのため、漢方薬のほとんどは中国が多いですよね。
これからの時代、食糧危機やよく分からないウイルスに負けないためにも、体の健康を保つ健康食材として、アリは重宝されるかもしれません。
蟻の栄養をしっかりと頭に入れたうえで、元気な体を手に入れていきましょう。
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