昆虫食の栄養を虫ごとにまとめました。
驚くべき効果効能は2030年の食糧不足対策としても注目されています。
それだけでなく、地球環境破壊を止めるためにも、虫を食べることはアメリカでは推奨されています。
少しの量でしっかり取れる栄養を知って、手軽に取れるスーパーフード的栄養を取り入れていく昆虫食の指南書として、美味しい虫や食べてはいけない虫など紹介しています。
なぜ今こんなに昆虫食推しなの?
昆虫食ブーム、かなり来てます。
昆虫の栄養もさることながら、最近では芸能人でもトップクラスの長澤まさみさんが『コオロギラーメンが大好き』と言ったことから、一気にコオロギラーメンの知名度も上がりました。
長澤まさみさんが、フジテレビ「スカッとジャパン」で、好きな食べ物としてコオロギラーメンを紹介していただきました。
2種のコオロギをブレンドしたスープに、コオロギ醤油、コオロギ練り込み麺と1杯に100匹以上の国産コオロギを贅沢に使用。通販でも販売してるのでぜひ!https://t.co/eYnhFszEYU pic.twitter.com/2mG3yxRg80
— 地球少年 / 篠原祐太 (@earthboy64) July 27, 2020
この後、コオロギラーメンの注文が殺到したのだそうです。
テレビの力と大女優の力、恐るべし。
いやでも、それだけじゃないんです。
無印良品がコオロギせんべいを販売したり、アマゾンや楽天市場では昆虫の粉末からスナック、原形までかなりの数の店舗が昆虫を販売しています。
何故こんなに昆虫がもてはやされるようになったのでしょうか。
その理由が二つあります。
- 思っていた以上の栄養が昆虫にある
- 昆虫は飼育が簡単
2030年には食糧危機になると言われている世界。
その危機を乗り越えるために、昆虫が有力候補のトップに挙げられているのです。
まず、その栄養。
含まれている栄養はタンパク質を始め、ミネラルやビタミンまで。
更に、飼育の容易さ。
牛などの家畜を育てるための資料を作るために、森林伐採などが行われています。
地球環境破壊です。
エサの量は膨大で、かかるお金も計り知れない。
しかし、虫のような小さなものを育てるには、牛の10分の1~2000分の1の量で済むのだと言います。
経費も関わらない上に、自然破壊もしない。
更に栄養源は、牛を100g食べるのと、昆虫を100g食べるのでは雲泥の差ほど昆虫の方が栄養価が高い。
また、昔から昆虫はタンパク質補強のために食べられていた歴史も振り返られ、今にいたるのです。
これらを踏まえて、2030年の食料危機に向けて最適の食料としてピックアップされています。
では、昆虫食の更なる栄養を見てみます。
昆虫食の主な栄養は4つ!
昆虫は少量でも多くの栄養取れる、いわばスーパーフード的存在の食材です。
例えば
- コオロギ4匹…コップ1杯の牛乳分のカルシウム
- フンコロガシ1匹…お肉一枚分より多くの鉄分
昆虫の場合は少し食べるだけでこれだけの栄養が取れます。
昆虫食の主な栄養分は
- 高タンパク質
- ビタミン
- ミネラル
- 鉄分
昆虫食の一番の特徴は豊富なたんぱく質。
ビタミンのほとんどが含まれているミネラル。
また昆虫の脂肪は私たち人間が日常食べる油の脂質と近く、気になる雑菌は加熱すれば問題ありません。
女性に嬉しい低脂肪。
また昆虫食と言っても、とても多くの種類があります。
どの昆虫にどんな栄養があるのか、その効果効能を虫ごとにまとめました。
昆虫の中でも食糧として食べられていて、尚かつ安心の虫の栄養や効果はこちらです。
アリ
蟻は中国古代昔から「薬用」として、用いられてきました。
栄養成分は
- 亜鉛
- 鉄分
- アミノ酸
- ビタミン
- カルシウム
- マグネシウム
- タンパク質
とビックリするぐらいの豊富さ。
老化防止や免疫力アップ、滋養強壮効果など数々の効果効能まである。
味は酸っぱめ。
食べ方は多々あり、カレーや調味料、味噌やお酒など多種多様。
ありの詳しい解説はこちらの記事から↓
イナゴ
イナゴは昔から日本で食されてきた昆虫。
バッタ科の昆虫で、稲を食べるため農家さんには非常に迷惑な害虫。
日本ではあまり見られないが、世界ではイナゴの大群が田んぼを襲っている為、大量の殺虫剤を撒き死滅させているのだとか。
しかし日本では、水田のタンパク質として昔から食べられている。
稲を刈った後、害虫駆除種でイナゴを大量に捕獲できたことから、食料にする風習が始まったとされる。
そこでわかったイナゴの栄養分。
- タンパク質
- カルシウム
戦後の食糧難にはイナゴで飢えをしのいだという体験談もあります。
さらにイナゴには扁桃腺治療に期待できたり、湿布薬代わりとして使われたり、薬としての代用効果もあります。
食べ方は
- 串刺しにして炭火で焼く
- 炒め物
- 砂糖と醤油の甘辛煮付け
一番メジャーなのがイナゴの佃煮。
東京都内のレストランでは、イナゴを使用したメニューが施されたり、和歌山県では大豆の代わりにイナゴを使い調味料も開発されました。
バッタ
イナゴと同じく、元々バッタは農作物を食べてしまうため、農家さんから嫌われている昆虫でした。
その害虫を食べることで農作物を守っていたとされています。
しかし、その栄養価はタンパク質豊富なため、自然と人間の食料として進化してきました。
バッタの中でもトノサマバッタは、形が大きく食べ応えもあるとして、人気ランキングにも登場しています。
味はエビやカニのような味がするので、おつまみにもってこいです。
カミキリムシ
カミキリムシの特徴は、長い触覚が水玉模様だということ。
そして強いアゴで、カブトムシと匹敵するほどの威力を発する昆虫。
しかしカミキリムシの幼虫は、昆虫食の中でも堂々の第1位を誇る魅惑の一品。
成虫を食べることはあまりないようだが、幼虫を求めて食す人は多い。
昆虫食の中でも第一位に輝いたカミキリムシの幼虫については、こちらの記事でまとめています↓
カメムシ
カメムシと言えば、臭い。
そんなイメージありますよね。
しかし、世界では生で食べる国もあるのだとか。
- ラオス:調味料として
- メキシコ:スパイスとして
- その他:乾燥・串焼き
食べるとミントのような、パクチーのような味が広がった後に、舌がビリビリする。
舌がビリビリする理由は、元々カメムシは自らの体を守るために臭いにおいを出します。
その成分にアルデヒドが含まれており、刺激が凄いのだとか。
触れると皮膚炎・色素沈着を起こす可能性も。
しかし、その匂いが調味料として使われています。
ゲンゴロウ
ゲンゴロウは
- タンパク質
- カルシウム
を豊富に含む食料として、ベトナムや中国、日本で食べられてきた昆虫。
味は苦みが強く、虫感がしっかりと感じられるため、昆虫苦手な人や昆虫食初心者にはきついかも。
但し、味付け次第では、、、というところかもしれない。
コオロギ
一番食べやすいと言われている昆虫食コオロギは、
- タンパク質
- マグネシウム
これらの成分は牛肉より高く、昆虫食の中でも大人気。
2013年、ニューヨークにあるメキシカンレストラン「Antojeria la Popular」では
- コオロギバーガー
- コオロギタコス
など、肉の代わりにコオロギを使用した料理も登場。
コオロギパスタやコオロギうどん、チョコ、スナックなど食べ方は様々。
コオロギはエビの味がする、との声から商品も多く、一般人でも手に入れやすい。
無印良品ではコオロギせんべいが発売されているので、まずはせんべいから入ってみよう。
コオロギについては、こちらで詳しく解説しています↓
蚕(かいこ)
かいこは、絹を作り出す昆虫として、昔は「神様」として拝められていました。
そんなカイコは食用として多々使用されており、人気ランキングにも8位で登場。
特に、カイコの卵はキャビアなみだとか!
人気ランキング8位のところで解説があります!
蛹(さなぎ)
蛹(さなぎ)は、カイコと同じく絹を吐き出す昆虫ですが、カイコよりは栄養が劣ります。
しかし、タンパク質・脂肪は豊富で、ビタミンB2も含まれているため、栄養満点。
こちらも将来の昆虫食候補に欠かせない食材。
セミ
セミは、日本でも多々食されている昆虫の一つで、セミのから揚げはエビのから揚げと同じと言われるほど美味。
しかし、セミは成虫よりも幼虫の方が美味と言われ、幼虫のその味はクリーミーで濃厚なのだとか。
更に更に、幼虫から成虫になる間の羽化してすぐが一番美味しく、一度食べたら病みつきになると大評判。
栄養も高く、捕獲もしやすいことから人気の昆虫。
蝉の健康食品なみの栄養についてはこちらの記事で詳しく書いています↓
タガメ
タガメの栄養分は
- 必須アミノ酸
- ビタミン
- ミネラル
これは肉類を食べたときと同じぐらいの成分。
- 高カロリー
- 高タンパク
- 脂肪分が多い
タガメはそのまま食べるというよりかは、魚醤の香り付けなど、香りとして用いられています。
香りはフルーティーで、とてもいいニオイだと評判。
そのため、タガメは基本的には「香りづけ」調味料として活躍。
日本ではタガメサイダーが販売されています。
はちのこ
はちのこは、古くから食べられている食材。
クロスズメバチの幼虫で、日本の山間部では希少なたんぱく源として食されてきました。
- 炭水化物
- 脂質
- 必須アミノ酸を含む良質のタンパク質
- ビタミン
- ミネラル
を含むため、栄養価も高く高く評価されています。
はちのこ料理を見つけたら、是非食してみよう。
栄養が高すぎて、サプリメントにもなっています。
ハエ
ハエは成虫よりも幼虫を食べます。
幼虫には栄養がぎゅっと閉じ込めらています。
- 高タンパク
- カルシウム
- 鉄分
- カリウム
の栄養素と繁殖が早いことから、ミバエは遺伝学研究にも使用されています。
ハエの成虫はかなり抵抗がありますが、幼虫ならなんとかいけるかも。
ミールワーム
ミールワームは、昆虫食の中でも今人気となってきている昆虫の一つですが、その栄養は
- タンパク質
- セレン
- 銅
- カリウム
- ナトリウム
とサプリメント並み。
効果効能は
- 免疫力アップ
- 腸内環境整える
などあり、期待されている昆虫ではありますが、カルシウムは少なめ。
しかし、それを補う栄養素がぎゅっと閉じ込められているミールワームは、今昆虫食でブームになりつつある。
サソリ
サソリなんて、エジプト映画で人を殺す生き物、という認識しかありませんでしたが、実は普通に食されているサソリ。
- アミノ酸
- 亜鉛
を多く含むということで、精力強壮食品となっています。
毒の心配は?と思いますが、実はサソリの97%は人間の命を奪うほどの毒はないのだとか。
中国やモンゴルでは遥か昔からサソリは食べられており、中華料理だけでなく、漢方としても使われています。
サソリはあげると香ばしくなります。
味に例えると川エビの唐揚げ。
ネットで買えます!
ゴキブリ
ゴキブリ、、、その名前を聞いただけで震え上がる人も多いのではないでしょうか。
東京では、普通の道路を歩いているゴキブリ。
あの動きが苦手で逃げ回る人が多い中、食用としてだけでなく、漢方としてゴキちゃんは大活躍しているのです。
これは事実かどうか分かりませんが、私が昔聞いた話では
中国ではゴキブリを養殖していて、工場に大量にゴキブリを繁殖させ、それを粉末にして薬として混ぜているらしい。
お腹の調子を整える効果があるそうで、私達が知らない間にたべ照るかもよ~と脅されたことがあります(笑)
その話が事実かどうかは分かりませんが、ゴキブリが発する「ミルク」が話題になっています。
どうやら、人間が発する「母乳」ほどの栄養があるらしく、栄養がふんだんに含まれていたことが、研究者たちの検証で発見。
それだけでなく、ゴキブリそのものも栄養価が高いと国連からも推奨されているほど。
但し、ゴキブリは腐肉食性の虫です。
普段、汚染された場所にいることから菌を体内に宿していることも多く、食べると食中毒や最悪、死に至るケースもあるので、その辺のゴキブリを食べることはおすすめしない。
こちらにゴキブリについても触れています↓
「栄養」として育てられたゴキブリだけに注目したほうが良さそう。
まとめ
これだけ記事を書きながら、途中何度も挫折しそうになりました。
昆虫が大好きな人は、遠慮なく画像をアップしているからです。
見ると吐き気がするのは私だけでしょうか。
いつかこの昆虫たちを食さなければいけない日がくるなんて、今から農業に転身して、野菜をせっせと育てていきたいものです。
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